9巻の内容まとめ
大王嬴政の命を狙う刺客集団。
その中に羌瘣の姿があった。
大王を守る立場の信は、戦場では仲間として
戦った羌瘣と対立する事になる。
戦いの途中で、もう一つの刺客集団号馬が現れる。
この事により、信と羌瘣の間は一時休戦状態に。
羌瘣は号馬を次々と倒すが呼吸が尽きて動けなくなる。
倒れた羌瘣は捕らえられたがすぐに脱出。
男のふりをして生きている貂と同じように、羌瘣も
実は女だった。羌瘣の過去が明かされる。
ここからもう少し詳しい9巻の内容
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政の護衛として呼ばれた信と貂は、政の私室へ向かって走る。
警戒して剣を抜いて身構えていた政。
信と剣を合わせた事で、信が格段に強くなった事を知る。
廊下を走りながら、魏国との戦の事を話す信。
宮女向から見ても、信と話す政は嬉しそうに見えた。
政しか知らない秘密の通路から脱出しようと走る四人。
しかし、通路の扉には外側から鍵がかかっていた。
この通路の事を知っているのは、実の父親からそれを聞いていた
政と、その父親に仕えていた呂不韋だけだった。
刺客集団の朱凶と対峙する信。
王都奪還の時は朱凶一人に苦戦していた信が、別人のように強く
なっていた。
一太刀で朱凶を討つ。
刺客集団の中に羌瘣の姿があった。
羌瘣は、魏国との戦で一緒に戦った仲間だった。
その羌瘣と敵として戦いたくない信は、帰れと忠告するが羌瘣は
聞き入れない。
二人の戦いが始まった。
羌瘣は圧倒的に強く、斬られて傷が増えていく信。
それでも羌瘣は、結局信を殺す事は出来ないでいる。
羌瘣の中にも、何か思うところがあるのか。
戦いの途中、もう一つの刺客集団号馬が現れる。
信と羌瘣の間は一時休戦に。
羌瘣は、信が時間をかせいでいる間に呼吸を戻し、
号馬を次々に斬り捨てる。
呼吸が尽きた羌瘣はその場に倒れ、捕らえられた。
しかし、信が眠っている間に羌瘣は脱出する。
羌瘣を待ち伏せていた貂は、思っていた質問をぶつける。
実は女だという事を、隠そうとはしない羌瘣。
羌瘣の過去、蚩尤とは何かという事が、ここで明かされる。
羌瘣は、復讐のためだけに生きていた。
魏国との戦いの時もそうだったが、人間離れした強さを見せる羌瘣
は一体何者なのか・・
蚩尤の一族に生まれた羌瘣。
ここでは掟が絶対で、最強の一人を決めるために祭が行われる。
ここで羌瘣は、実の姉妹のように育った羌象を殺される。
最後の一人になるまで戦うのが掟の祭で、羌象は幽族の連によって
卑怯な手を使われ殺されたのだった。
この戦いで勝った連は蚩尤となり、里の外へ出ている。
羌瘣は復讐のために、それを探していた。
戦に参加した時も「こんなところで死んでいられない」と羌瘣が
言っていた事が、ここで繋がる。
羌瘣は、復讐のためだけに生きていた。
それでも信と戦った時、そうしようと思えばすぐ殺せたにもかかわらず
結局信を殺せなかった。
「王宮に近づくな」と前に警告していた事も、信と戦いたくない気持ちの
現れではないかと見える。
「何の力も無い若王を守って何になる」と言う羌瘣の言葉に
「戦友だから」と答える信。
「理解できない」と言いながらも、
この言葉も羌瘣に響いたのかもしれない。
羌瘣が倒れて捕らえられた時、今度は信が守る。
大王の命を狙った刺客であっても「戦友だから」と言って他の者を
近づけない。
政に対しても羌瘣に対しても、一緒に戦った者を仲間として大切に思う
信の人間性が見える。